Napa ValleyをNo drinkingで巡るライド

カリフォルニアワインと言えばNapa(ナパ)。サンフランシスコの北、自宅から車で1時間半ほどで行ける距離にある。以前も何度かワイナリー巡りで来たことはあるのだけれど、自転車は今回が初。当然試飲しながら回れるわけもなく、ひたすらゴリゴリぶどう畑の間を走ってきた。

Napa自体は緩やかな丘陵地帯。谷に沿って北上し、Calistoga(カリストガ)で引き返すというルート。往路は緩やかな登りがずーっと続く道。Silverado Trailは交通量もそこまで多くなく、すごく走りやすい。

しかし、こんな道が約50kmも続くので、序盤は「わー、すげー、一面ぶどう畑じゃーん」とペダルを踏むも、段々と飽きてきてドーパミンが漏れ出してきたのか、ケイデンスとスピードを如何にキープするかというガチンコのトレーニングのような思考回路に変わりつつある。レーシーなローディーではないのに。

ちょうど今新芽が出始める季節。今日は朝は寒気の影響で6℃近くまで冷え込んだけれども、そろそろ日中も過ごしやすい陽気になるはず。

折り返し地点のCalistogaに入る。

Napaには大小約400のワイナリーがあるようで、ワイナリーの自己PR合戦もなかなか見もの。こんなファンキーなモニュメントがワイナリーの入り口に点在しているので、それを巡ってみるのも一興。

アメリカにもこんなのどかな田園風景があるんだなぁ。どことなく京都の大原っぽい景色。

ぶどうの木の間に雑草というか、これは菜の花か。間引きしていない畑をよく見かける。これは植えているのか?奇跡のリンゴ理論か?

大小様々なワイナリーがある中でメジャーどころももちろん良いけれど、ファミリーでこじんまりやっているところのほうが美味しかったりする。そもそもそういうところのはあまり出回らないので、それこそがワイナリーまで足を運ぶ醍醐味だったり。しかし、流石にワイン飲んでからの自転車は法律的理由を差し引いても無理だろう、ということで、ノンアルライドとなったわけだが、この両立は不可能だな。。

復路で走ったハイウェイ29はメジャーなワイナリーが点在している幹線道路。ストリートビューで見る限り良さげだと思っていたのに、Google Mapで自転車道として推奨されていない理由がよくわかった。車道の外側の側道の路面が極めて悪い。それに比べて交通量も多いのでなかなかスリリング。これはいかんと思って途中でルート変更。ハイウェイ29の途中からは道路沿いにサイクリングコースがあるので、そこを辿っていけば行動拠点のNapa Valley Wine Trainの駅近くに到着。

今回、USに来て初めての100kmライド。Napa、いいところ。また来たい。

この日、駐車場に戻ってからアメリカに来て一番の絶望を覚える経験をした。自戒の念を込めて書き連ねておく。

車をデポしてる公園に戻って、自転車を積み込んでさて帰ろうかとリアゲートを閉めた瞬間、、、「ガシャ」。鍵を車内に残したままLock out。どうやら鍵を落としてちょうどリアゲートが閉まるところにはまったらしく、それに気づかず閉めてうまい具合にロックボタンを押してしまったらしい。そんな漫画みたいな話があるか!と言いたいところであるが、悪いことに財布もスマホも全部車の内。やってもーた。。終わった。。。公園の駐車場なんて昼と夜で180°空気が変わる典型やん。このまま取り残されたら本当にまずい。まずいぞ!

冷静に考えて、スマホも財布もない、もう窓割るしかない。窓一枚の修理代で済むのであれば安いもの。でも、リアゲートに挟まっている鍵そのものは採れるのだろうか。。。もし取れなかったら、財布とスマホだけ取って近くのホテルに緊急ステイ。翌日改めてAAAに依頼、もしくはスマホさえ取れれば誰かに連絡するか(家族は残念ながら帰国中)・・・と脳内でいろいろとシミュレーションするも、全然落ち着かない。ええぃ、考えても仕方がない!断腸の思いで窓をゴンゴン石で叩いていると、やはり車上荒らしに見えるのか、周囲の視線が痛い。。流石に頭のおかしいやつと思われたのか、近くでBBQをしていた家族連れのお父さんが声をかけてくれた。事情を説明して、AAA(日本で言うJAF)の会員か?と聞かれたので、Yesと答えたらなんとケータイを貸してくれた。何とか自分の所在地を説明して、待つこと1時間。ようやく彼のスマホに折り返しAAAから電話があり、AAAの直営のオフィスがNapaにはないので提携を結んでいる修理工を呼んでくれるとのこと。

「おー神様仏様お父様AAA様」と待つこと40分。遅いなぁ、と思っていると再度折り返し電話あり、「ごめん、日曜だから休みだった。」。は!?ちょっと待てコラ!いくら年会費払ってると思ってんでだ!使えねーな、おい!AAAに繋がった時点で安心しきった僕は馬鹿、ここはアメリカ。やはり窓を割るしかない!とほぼ決意が固まったところで、そのお父さんが「早まるな。任せろ。ちょっと待ってろ。」とどこかへ出かけていった。数十分で戻って来たらその手にはハンガーが?!わざわざ近くで買ってきてくれたようで、これでトライするとのこと。運転席を半ば無理やりこじ開け、その隙間から先端をフック状にしたハンガーで鍵を引っ掛けて開けるべく、悪戦苦闘すること約1時間。なんと奇跡的に開いた。ただ、まだ安心はできない。やはり電子ロックでリアゲートがあかない!?車内からリアゲートの隙間をこじ開け、そこから何とかアンロックのボタンをドライバーで突くように押してようやく鍵が救出できた。握手にハイタッチとハグで、もう感動で涙でそう。

このお父さんはどこのどいつかもわからないアジア人のために3時間近くを費やしてくれた。日本人同士でもなかなかできるもんじゃないよ。しかも心ばかりのお礼も「いらない」と受け取ってくれない。3時間もお父さんを独占した子どもたちへのそのお詫びということで少額は何とか受け取ってもらったが、全くかっこよすぎるぜ。見た目がやや強面だったので当初かなり警戒していたことを深くお詫びするとともに、人種や国籍とかそんなの関係なくこういう優しい人間でありたいと思う。いやーもう200%自業自得でございます。お粗末でした。

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