Lynskey Sportive Disc 2017

発注したのが5月頭。1ヶ月半でようやく手元に届いた。Lynskey Sportive Disc 2017。そう、念願のチタンフレームである。

ついに納車!と言いたいところだが、フレームのみの購入でシステムはほぼほぼ先代からセルフで移植。組み上げは別途記事にするとして、まずはこのフレームに決めた経緯を。

クロモリとチタンで悩んでいたはずなのに、一度チタンフレームについて調べ始めたら蟻地獄のように出られなくなるという、なんとも恐ろしい話。チタンフレームにした理由は、以下の2点のみ。

  • 無垢材(無塗装)が選択できるから
  • チタンだから

軽量化などはレーサーでもないので対して興味なし。耐久性が担保される程度の重量は許容の範囲。アルミとチタンの中間でシルキーな乗り心地と表現されることもあるようだが、そんなデリケートな身体ではないし、カッチカチでなければ問題なし。

続いてメーカー。チタンを選択した時点で選択肢はかなり絞られる上に、価格とデザインを加味するともはやLynskeyの一択。

Lynskey(リンスキー)はテネシー州のチャタヌーガに本拠地を置くチタン専門のフレームメーカー。USでチタンフレームと言えばMootsとLitespeedがあるが、LitespeedはLynskeyと同じ創業家。Litespeedから暖簾分けする際に優秀な溶接工を引き抜いたとかそんな情報を見たが、これは内輪揉めか???それはさておきチタン専門メーカーということで、そのラインナップと技術は確かなもののよう。

一点気になっていたのが、チタンは割れやすいということ。Googleで画像検索するとあれよあれよと、つい先日の傷口をえぐるような画像が出てくる出てくる。。。ここで「やっぱりおとなしくクロモリにしよう・・・」と思ったわけなんだが、まずは調べてから決めようとWebの情報を片っ端から読み漁った。すると、どうだろう。ご都合解釈もかなりの比率を占めるかもしれないが(いや、占めているんだが)、あるタイミングを境に状況に変化があるように思う。チタンフレームの歴史を紐解いていくと、当然クロモリやアルミ、カーボンに比べるとマイナーな素材であり、自転車の素材としてはまだまだ歴史が浅い。物性的には優れていることはわかるんだが、やはりあまり普及が進んでいないのはその加工性の難しさと価格だろう。ということは、自転車としてはまだ発展途上の素材=伸びしろがあるということでもあるわけだ。

「チタン フレーム 割れる」などの文言で検索すると、経験談などいろいろと情報が出てくる。「Titanium frame crack」で海外サイトを検索しても同様。ここで面白いことに気づく。チタンフレームが割れるという記事は2010-2014年に書かれたものが多い(気がする)。統計的にちゃんとまとめたわけではないのであくまで感覚的な話だが、最近になるほど情報量が減っている。当然年数や走行距離に応じて劣化→破断となるから最近の情報が少ないのは当たり前じゃん!と思いたいところだが、クラック記事の多くはそこまで時間が経たずして破断している模様。一方でチタンフレームを扱うメーカーは増えているので、過去に比べれば母数も増えているはず。ほほう、これは興味深い。

業界の人間でも専門家でもなく一週間ほどWebでふらふら調べてただけなので実際のところはわからないが、その考察は、同じチタンでも素材とフレームの形状が効いているのかも。国産のPanasonicでさえ、以前は純チタンでフレームを製作しており割れやすかったとのこと。それが今では64や325といったチタン合金が主となり、クラックの発生しやすい=応力がかかりやすいヘッドチューブやBB周辺にも改良が加えられている。Lynskeyも近年のモデルはヘッドチューブがテーパード形状となっており、おそらくこれもヘッドチューブとダウンチューブの溶接部から破断に至るケースが多かったために改良が加えられたものと推測する。またBB周辺も補強も含め改良が加えられているように思う。溶接部が増えているのはどうなのかわからないが。あとMTBのほうがクラック報告が多い気がする。まぁフレームにかかる衝撃はロードの比ではないだろうが。

と、何が言いたいかというと、チタンを選択するにあたり、自身を正当化するため(精神安定のため)の材料はこれで揃ったってこと。おそらくプラシーボ効果も遺憾なく発揮されるであろう。

好みのジオメトリとなるとシクロクロスが真っ先に思い浮かぶところだが、Lynskeyのシクロクロスはホリゾンタルではなく、またケーブル配線もトップチューブ側という探し求めているものとはちょっと違う感あり。その後行き着いたのはロングライド向けのスポルティフ。ロングライド重視のゆったり目のジオメトリ。トップチューブがややスロープしているので厳密にはホリゾンタルフレームではないが、限りなく近いということでこの点は妥協。ホリゾンタルと言えばシクロクロスかなと思ったけれど、Lynskeyのラインナップの中でこれが一番ホリゾンタルに近いデザインだった。

LynskeyはHelixというチューブがねじれたアーティスティックなデザインもラインナップしているが、価格が高い上にねじれによって強度を上げており乗り味が硬い、かつ肉薄化することで軽量化しており割れやすいという記事も散見されたので、一番オーソドックスなデザインにした。オーソドックスとは言え、ヘッドチューブはテーパー形状であり、シートステーは振動吸収性を上げるためやや湾曲している。加えてクランク部分のチェンステーがクランクと干渉しないようにチューブと板のハイブリッドとなっている。これはパイプではなく板状にすることで強度確保が目的か?

フルオーダーは追加料金なので最初から予定はなかったが、マイナーなカスタマイズは対応してくれそうだったので、パワポでデザインサマリーを書いてメールで送付。シンプルなデザインが良かったのでトップチューブとダウンチューブのロゴはなしでお願いしたところ、「We are happy not the apply the graphics on your frame.」との返事。メインチューブへのロゴが不要なんて、もしかしたら気を悪くされるかもしれないとも思いつつリクエストしてみたのだが、どうやらトップとダウンチューブのロゴなしを注文する輩は多い模様。チタンという特殊な素材ゆえ、ロゴなんぞなくともアイデンティティは保証されてるということか。冗談はさておき、ヘッドチューブのバッジとディレイラーハンガーとBB付近に刻印もあるので完全な無印ではない。加えて不要と連絡していたキャリアダボはバッチリついたまま。ディスク台座はISでお願いしていたのにマウントアダプタを使えと言わんばかりにフラットのまま。この程度で済んだのは上出来か?

表面処理は4種類から選択できる。鏡面仕上げとヘアライン仕上げ、インダストリアル・ミル仕上げにサテン。前者に行くほどオプション価格は高くなる。ヘアライン仕上げがいい感じと直感的に思ったが、予算がかさむのともっとワイルド感があってもいいだろうとインダストリアル・ミルによる仕上げにした。インダストリアル・ミルはヘアラインが一方向ではなくランダムに入っている。

痒いところに手が届きそうで届かないのが海外。仕事でもプライベートでも過去に何度も痛い目を見ているので、ともかく誰が見てもわかりやすいデータをつけて注文。ちなみにジオメトリのオーダーは+$800なので見送り。

素材の選択と同じくらい悩みに悩み抜いた。前述の通り、フルオーダーするだけの予算もないので既成のジオメトリを前提に捜索開始。AnchorとPanasonicのジオメトリを参考にしながらWebのスペック表を読み漁る。言わずもがな選択基準はまずは水平トップチューブ長。改めて思うが本当にメーカーごとにサイズ基準がバラバラ。シートチューブ長で表記しているのはもちろんのこと、S/M/L表記でも同じアメリカのメーカーでも基準がぜんぜん違う。そして今回改めて自身の体型も徹底分析した。股下から腕の長さまで全て数値化し、先代のサイズと乗り味を脳内で何度もシミュレーションし、既製品から適切なサイズを導き出す。肝心の試乗ができていないので、あくまで”理論上”からは脱却できないのだが、それはもう腹をくくるしかない。

その結果、ワンサイズ小さいものと悩み抜いた結果、先代のPopradとほぼ同等サイズのMサイズを発注。

チタニウムバンザイ。続く。

Leave a Reply

Your email address will not be published.